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Sep 26, 2011

小説「ジェノサイド」

ジェノサイド/高野和明


単行本: 590ページ
出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日: 2011年3月30日











『ジェノサイド』読了しました。2日でようやく。

人類存亡を賭けた作品で、テーマとしてはハリウッド的なデカさのあるSF小説です。先日ブログにも書いた、「下町ロケット」同様、読み始めたら、止まらなくなる一冊でした。

日本、アメリカ、アフリカ主要地域を舞台に、それぞの地域の主人公たちの人生が、パラレルに進行していきます。構成も面白いのですが、新薬開発科学、情報機関(CIAなど)、アメリカ政治、アフリカ内紛問題、少数部族、人類進化論、情報セキュリティ、言語、イデオロギーなど一見無関係とも思える要素が複雑に絡み合って、徐々にこの本書のテーマである、「ジェノサイド」に収斂されていくところが、この本の最大の魅力だと思います。

主人公は創薬化学を専攻する日本人大学院生・古賀研人、そして特殊部隊出身のアメリカ人の傭兵、ジョナサン・イエーガー。それに彼らを取り巻く登場人物一人ひとりに、重みとリアリティを感じさせます。

自身の生い立ちや生き方に疑問を抱える主人公が、親友とともに徐々に成長していく様に感動を覚えつつ、一方で壮絶で悲惨な虐殺描写や戦闘シーン。活字だけで、これだけドキドキ出来る臨場感を味わえる本書の出来に素直に感心しました。

小説としては少し多め(?)の590ページに、重厚長大なストーリー。それでも倦怠感を感じさせない素晴らしい一作でした。

ぜひ、読んでみてください!そして映画化を希望してます。
・・・最近「モテキ」のCMが流れていますが、本作品は完全に「ねじれの位置」にいます笑

Sep 20, 2011

下町ロケット。

急に本が読みたくなって買った一冊。池井戸 潤さんの、下町ロケット

実家に帰る新幹線のなかで読み始めたら、展開が気になって、止まらなくなりました。
さすが今年の直木賞です。

あまり書きすぎるとネタバレになりますが・・・。

とある町工場が取得した、宇宙ロケットの最先端技術特許。
その特許を巡る、大企業との戦いを描いた一冊です。

主人公は、かつて宇宙科学開発機構(JAXAですね)の研究者としてロケット開発に携わっていたのですが、 打ち上げ実験に失敗してしまい、その責任を負わされ辞めることに・・・。

物語は、JAXAをやめた後、 父親の経営していた小型エンジンを作る町工場の社長に転じて7年経ったところから始まります。

苦労を重ね、ようやく手に入れた特許技術も、大企業の法廷戦略や政治に翻弄され、今にも失いそうな状況。 なかなか光が見い出しにくい状況を乗り越えて、着実に夢を実現しようとする主人公、佃とその従業員。

登場人物一人ひとりに、親近感を覚えずにはいられませんでした。

次々にトラブルが起こるけど、でも最後はハッピーエンド。
ベタな展開でわかりやすいし、意外性は無いかもしれない。
そんなベタな展開でも、時世をよく表現していて、わかりやすい。
読み手に自分のことのように感じさせるところが、支持される理由なのかなと思いました。
主人公にエール贈りたくなったり、ちょっと自分と照らし合わせてみたり。

社会人になって数年。働くことに様々な喜びや葛藤があるからこそ、沁みる一作でした。
社会派好きにはぜひ。